40代の女性の薄毛の原因と対策

ここ数年、女性の薄毛、特に多いのが40代の女性が薄毛や抜け毛に悩まれています。
最近では男性だけではなく、女性でも薄毛の印象を与えてしまう頭髪密度の減少ですが、20代、30代は髪はイキイキしてハリがあったのに40代になると髪のボリュームがなくなりペシャンコ髪に。こういった症状で悩む女性が急増しています。

なぜ?40代の女性の薄毛が急増しているのでしょうか?
また、どういった原因によるものなのでしょうか?
発毛診断士であり著者の久田篤が詳しく解説していきます。

知っていましたか?男性は20代、女性は30代が髪密度のピーク

男性は20代が髪の太さやボリュームがピークとなり、女性は30代が髪の太さやボリュームがピークとなります。

ピークが過ぎ去ると髪の太さやボリュームは落ちてきますので、このピークを超えるまでに何かしらの髪と頭皮のケアをする事によりその先の髪は変わります。
30代までは女性の髪は太さと量はありますが、30代を境に徐々に髪はピークを過ぎて衰えてきます。
髪の維持を伸ばす事が出来る予防が大切となります。

実は、男性と女性では抜け毛の本数が違うのを知っていましたか?

男性は早くから薄毛になると目立ちますが、女性は薄毛になり始めても目立ちにくいで す。実は男性と女性では、髪の抜け方が違うからです。

髪は1つの毛穴から2~3本生えていますが、男性の場合は脱毛する際に、毛穴に生えている毛2~3本が「一気に」抜けます。これに対して女性の場合は、1つの毛穴から髪が2~3本生えている中で「 1本ずつ」抜けていきます
ですから男性は薄毛が目立つ年代が早く、女性は 40代になってから初めて事の重大さに気がつきます。

「あれっ? 最近、なんだか髪が薄くなってきた?」とビックリされる女性は多いです。

その時に多くの女性(男性もそうですが)は、髪のボリュームを出すためにパーマをかけます。ヘアデザインのためでなく髪のボリューム感を出すためのパーマ。ボリュームを出すために仕方なくかけるパーマ。
しかし、髪や頭皮が薄毛になり始めた状態でパーマをかけてもすぐにボリュームは落ちてしまい、さらに薬剤などで髪や頭皮は傷みます。
男性でも女性も現代病とも言われる薄毛。 「年を取ったら薄毛は仕方がない」と思われていた時代は変わりました。
生活スタイルの変化、食生活、シャンプー剤などの化学成分などが原因となって、昔に比べると明らかに、薄毛化は若年層まで進んでいます。

お肌は若くピチピチなのに、髪は細く老けている状態。これは年を取ったから、老化現象だからという説明は成り立ちません。
髪の老化は、頭皮の老化が原因です。
特にシャンプー剤、カラー剤、パーマ液など化学成分は頭皮内部にダメージを与えます。
化学成分や食生活の添加物や睡眠不足などにより頭皮が衰えれば、綺麗な髪は生えませんし、切れ毛になりやすい状態になります。

逆に頭皮が活性化すれば、綺麗な髪は生えてきます。
また男性においては、頭皮の老化はさらなるAGA(男性型脱毛症)の進行を早めます。

わかりやすく例えて説明しましょう。

若いうち20代のお肌のターンオーバーは 28日周期です。
28日周期で細胞が新しく生まれ変わり、お肌を若々しく維持し成長します。
しかし、 30歳を境にお肌のターンオーバーは年々長期化していきます。これがいわゆる老化現象の始まりで、シミやシワ、たるみが出てきます。
そうならないためにお肌は洗顔や化粧水などで毎日ケアします。
40歳になるとターンオーバーは 55日にまで長期化し、細胞の数も減少し、さらにシミやシワ、たるみが増えます。
60歳になるとお肌のターンオーバーは100日以上とさらに長期化し、細胞の数もいっそう減少します。男性の多くは諦めますが、女性の多くはお肌には必死になります。

では、頭皮はどうでしょうか? 頭皮もお肌と同じようにケアしていかないと、老化現象がスタートします。
頭皮は、お肌よりも敏感で繊細なのです。

適切なケアをしない状態が長く続くと、老化と髪の薄毛につながります。

40代の女性の5割が悩む分け目の薄毛とつむじ割れ対策

分け目の部分は、女性の多くが薄毛に悩む部位です。
また、髪がフサフサな頃はつむじ部分にしっかりボリュームがあったのが、いつしかボリュームがなくなり、隠れていたつむじが見えてしまう悩み。
ある程度の年齢を重ねると、男性もそうですが、女性もこうした箇所に薄毛の症状が現れてきます。しかし、分け目やつむじ部分が薄くなる原因は、必ずしも年齢的な問題だけとは限りません。
ストレスや過度なダイエットといったきっかけでも、若い女性が薄毛になってしま うことがあるからです。
最近では、さらに今まで経験したことのなかったコロナ禍という 大きなストレスの要因もあります。
そのせいもあってか、昨今はとくに若い女性の間でも分け目の薄毛に悩む人が増えているという話も聞きます。

分け目が薄くなるきっかけは、人によって様々です。
とくに女性の場合には、男性のAGA(男性型脱毛症)とは違い、実にいろいろな要因が考えられます。ホルモンバランスの乱れや間違ったヘアケア、偏った食事による栄養不足など、それぞれの要因がきっかけとなって症状が現れる可能性があるのです。
その中でもとくに気をつけるべきは、ホ ルモンバランスの乱れが原因で起きる薄毛です。

女性の髪の健康は女性ホルモンと深い関係があり、その分泌量が低下すると、抜け毛の増加や薄毛といった症状を招きます。
具体的には、女性にも存在する「男性ホルモン」が優位になると薄毛になりやすいので、そうならないために、副交感神経を優位にさせることを意識する必要があります。
副交感神経より交換神経が優位になり上回ると抜け毛が増えてどんな対策をしても抜け毛をストップしにくい状態になりやすいのです。交換神経が優位になるという事はいわば常にピリピリ戦闘モード状態のようなものです。心拍数は上がり、血圧も上がり、血管も細くなる。
これでは、身体も心も休む間もない状態では抜け毛が増えるのはわかりますよね?
常にピリピリした状態で身体全体にストレス状態になるのではなく、緩める事が大切です。

「リラックスする」こと、「ゆるめてあげる」こと、そして「触る」ことが大切です。
それにはタッチセラピーが簡単で誰にでも出来てオススメです。

耳を覆うだけでも育毛効果抜群!

皮脳同根という言葉をご存知ですか?
皮膚(肌)と脳は同じ根を持つという意味です。具体的に言えば、脳が感じるストレスは、肌の状態と(美容的な意味でも健康的な意味でも)非常に密接な関係があるのです。
ストレスがたまった時、肌荒れが普段よりも酷くなったという経験はありませんか?

これは不安や心配、怒りや悲しみといったストレスを受けた結果、自律神経のバランスを欠き、肌に栄養を与える毛細血管の血流が悪くなったことはもちろんですが、精神状態、脳 の不安定さが肌に影響を与えたと考えられます。
またストレスは肌荒れだけでなく、不眠、胃痛、下痢、頭痛、耳鳴り、生理不順、めまいなど、様々な症状を引き起こします。
抜け毛、薄毛もそうですが、症状というものは、その人の弱い部分に出る傾向があるようです。これは体からのSOSだと言えます。

私達人間は、お母さんの胎内でたった1つの受精卵から細胞分裂を繰り返し、人間として生まれて来ます。
受精卵が分裂を始めた初期段階で「内胚葉」「中胚葉」「外胚葉」と呼ばれる部分に分か れます。内胚葉は主に内臓になり、中胚葉は骨や筋肉になり、外胚葉は主に表皮(皮膚の 一番外側)と脳神経組織になります。

つまり人間になる最初の段階で、皮膚と神経は同じルーツ「外胚葉」の部分が分裂して形成される組織なのです。
そう言われると、ストレスなどで脳に受けた刺激が肌に影響して、肌荒れなどを起こすことも納得できるような気がしませんか?

「肌は心の鏡「皮膚は第二の脳」。

これはよくスキンタッチの重要性について言われる言 葉です。成長過程の赤ちゃんへのスキンシップは、脳の発達に影響を与えると言われているのです。
脳で受けたストレスや心配、不安、怒り、喜び、悲しみが神経を通じて肌へ影響していくように、マッサージなどで皮膚に触れると脳が気持ちよく感じるのは、皮膚と脳が同じルーツだからということになります。
そのため、肌を良い状態でキープしたい場合は、脳のストレスを解消することも大切だと考えられるのです。

ここで一つ、簡単にできて効果抜群のタッチアップ(肌に触れること)をご紹介します。 「耳を手で覆う」だけで、皮脳同根のリラックス効果が得られるというものです。
耳を手で覆うことで、幸せホルモンのオキシトシンが分泌されます。オキシトシンは副交感神経を優位にする働きがあり、リラックス効果もあり、血行促進にもつながります。
自分で耳を覆うだけで簡単にできてしまうリラックス効果。このタッチアップは、今のストレス社会の男性にも女性にも等しく効果的です。
イライラした時、落ち込んだ時、ぜひ試してみてください。手で耳を覆うだけで、気分が落ち着き気持ちをゆるめてくれます。
そしてもちろん、この幸せホルモンのオキシトシン効果は、育毛にとっても副交感神経を優位にしますので抜け毛予防効果があります。

簡単に出来るケア方法。まず実践してみて!

頭皮を「ゴシゴシ」洗ってはいけません。
まず、「顔のお肌は優しく洗い、頭皮はゴシゴシ洗い」は大間違いだというお話です。
頭皮の毛穴の数はなんと4万個もあります。これは顔の毛穴の5倍です。

頭皮はお肌より毛穴が多いので、本来は顔のお肌よりも毛穴の数が多い頭皮の方をしっかりケアすべきなのです。でもあなたは、頭皮より顔のお肌の方を優しくケアしていませんか? お顔は刺激のない優しい泡で優しく包み込むように洗っていても、洗髪する時はシャンプーをべっとり付けていませんか?

〝頭皮と髪は汗で汚れているから…〟と、洗い上がり重視のシャンプー選びをしていませ んか?

想像してみてください。お肌も頭皮も同じ皮膚でつながっています。しかも、頭皮はお肌より敏感です。お肌は爪を立てて洗顔しませんね。
頭皮も爪を立てて洗うのは論外です。
多くの方は、爪を立てて洗わなくても、指の腹でしっかり洗っていれば正解と思われていますが、実はこれでも抜け毛や薄毛に悩まれている方の頭皮にとっては、大きな負担になります。
頭皮は、ゆっくり優しく揉み込むように洗うと、汚れや余分な皮脂を充分取り除くことができ、しかも頭皮をほぐして抜け毛の防止にもなります。
決してゴシゴシとこする必要はないのです。

ゴシゴシやると、髪と髪に摩擦が生じ、絡み、さらに抜け毛が増えてしまうことにもなります。指に絡みついた抜け毛でさらに気分も落ち込むということになりかねません。

また、せっかく生えた新生毛までがゴシゴシ洗うことにより抜けてしまいます。
優しく頭皮を揉み込むように洗髪の仕方を変えるだけで抜け毛は減り、頭皮のマッサージ効果にもなりますので是非、実践してみてください。

シャンプー剤をつけるのは襟足から

洗髪の時、シャンプー剤を直接頭皮に付けて洗うのは絶対にやめましょう。
頭皮で薄毛になりやすい部分は前頭部から頭頂部です。そこに刺激の強いシャンプー剤を付けるのは、頭皮に毒素を与えて弱らせているのと同じです。
シャンプー剤に含まれる泡立ち成分は界面活性剤で、頭皮に必要な潤いも取り去ってしまいます。
シャンプー剤は、直接頭皮に付けずに手のひらでよく泡立ててから襟足に付けながら 徐々に頭全体に行き渡らせましょう。
前頭部からではなく、薄毛の影響をあまり受けない襟足から、徐々に頭全体に行き渡らせるようにシャンプー剤を付けてください。

抜け毛予防の第一歩は「3分のすすぎ」

この重要な事実をまず知ってください。
90%以上の人は、シャンプー時にきちんと「すすぎ」ができていません。
「すすぎ」をきちんとすることにより、抜け毛予防になります。
シャンプーを洗い流す際の「すすぎ」がきちんとできておらず、それが原因で抜け毛を招くことは多いです。
美容室でシャンプーされる時、ある程度時間をかけてすすぎますよね。それはシャンプー剤の有害な成分を洗い流し、髪や頭皮に付着した汚れをきちんと落として清潔な状態にするためです。
でも、自宅のお風呂での洗髪の時のすすぎは、ついついいい加減になりがちです。
泡が落ちたからOKという訳ではありません。 〝シャンプーで汚れが全て落ちたから大丈夫〟という考えをやめて、〝すすぎで汚れを落とす〟という意識に切り替えましょう。

すすぎは、最低でも3分はゆっくり時間をかけてください。

 

リンスは「塗る」のではなく「浸す」

髪がパサつくからといって、トリートメントやリンスをついつい髪や頭皮にべったり付けてしまうと、毛穴もリンス成分で埋まってしまいがちになり、髪や頭皮にとって悪循環です。
そこで、自宅で簡単にできて髪が劇的に綺麗になるひと手間「チェンジリンス」をしましょう。
これにより髪はしっとりして、手触りやツヤ感も良くなります。
ぜひ、毎日のケ アに取り入れてください。

やり方は簡単です。

チェンジリンスのやり方

1 いつものように髪(毛先)に揉み込むようにトリートメントやリンスを付ける

2 次に洗面器にお湯をためて、トリートメントが付いた髪を入れる

3 お湯に浸からない部分の髪は、手でトリートメントが溶けたお湯をかけながら髪の全体に手ぐしで優しく行き渡らせるようにする

4 シャワーのお湯で流して完了

 なぜこれだけで効果があるのでしょうか?
これは乳化作用によるものです。「乳化」とは混ざるという意味ですが、お湯に溶けたト リートメント成分は髪に直接トリートメントを塗るよりも髪に成分が吸収されやすく、 1本 1本に行き渡りやすいという利点があります。しかも頭皮に負担をかけません。

ペペロンチーノを作ったことがある方なら、パスタの茹で汁でこの「乳化」の大切さが分かるのではないでしょうか。
パスタに味を絡みやすくしたり、舌触りに変化を加えるため。ソースを乳化させると極端な水っぽさや油っぽさがなくなり、風味や香りが引き立ち、そしてまろやかな口当たりに仕上がります。

ペペロンチーノのソースがパスタ1本1本に絡み美味しさがアップする乳化作用。これと同様に「チェンジリンス」も、頭皮に負担をかけずに乳化作用によってリンスが髪1本、1本に行き渡り、髪の質感やツヤがアップするのです。

食べ物も、髪も、ひと手間加えるだけで劇的にプラスに変わります。

「オーガニック」という言葉に惑わされてはいけません

「オーガニック」と聞いたら、〝良さそう〟〝健康的〟といったイメージを思い浮かべる 方も多いと思います。
健康志向の高まりからオーガニック食品、オーガニックシャンプー、 オーガニックタバコまで、「オーガニック」と付く商品は数多くあります。
最近では新しく「ボタニカル」という言葉もよく目にするようになりました。ボタニカ ルとは「植物の」という意味なので、ボタニカルシャンプーとは「植物由来シャンプー」 のことになります。
植物由来シャンプーは昔からありますが、日本語を英語に「ボタニカ ル」としただけで、植物をモチーフにしたデザインがボタニカル柄などと言われるように、 オシャレなイメージになるのかもしれません。言葉の力ですね。
「オーガニック」のそもそもの意味は「有機栽培」つまり有機物を肥料として用いた栽培 方法です。

オーガニック=すべて健康、とは言えません。

オーガニックタバコを例にするとよくわかっていただけると思います。有機栽培にこだわったタバコ葉を使った、タバコ葉としては他のタバコ葉とは違う農法で作られたということですが、タバコ自体は健康には良くないですよね?
オーガニックタバコだから吸い続けると健康になる訳ではありませんよね。

シャンプーにしても同じです。
シャンプーは畑で出来るものではありません。製造工場で生産されるのです。
ですから原料が「オーガニック」であるということだけで良いと思い込むのではなく、シャンプー全体の成分にこだわった方がずっと髪や頭皮にとっては意味があるのです。

また日本では、「有機栽培」などと記載することに関して制限がありませんで、商品 そのものに農林水産省の認定のマークがなくても「有機栽培」と宣伝することが可能です。
食品以外でも化粧品関係などに関しては「オーガニック」と表示することに対して明確な 基準が定められていないため、〝オーガニックシャンプー〟などと表示されていてもその基 準はそれぞれの製品メーカーの判断となっています。
そもそも「オーガニック栽培された 成分」が、シャンプーとしてはどう良いのかが不明な商品も多いのが現状です。
また無農薬というイメージも持ちやすいオーガニックですが、オーガニック=無農薬と いう意味ではありません。
農林水産省では「無農薬栽培ガイドライン」を設けて特別栽培 農産物として定めており、「無農薬」表示に関しては、曖昧な表記は誤解を与えやすいとし て禁止しています。

ですから例えば〝無農薬栽培された○○を使用したシャンプー〟とうたった広告がもしあれば、それは本当に髪にとって良いものなのか、それとも商品を売るためのイメージ広告なのかを見極める必要があります。

シャンプーにおいては「オーガニック」や「無農薬」だからそのシャンプー を使用すれば抜け毛が減り、薄毛にならないということではない、と考えています。シャ ンプーの場合は栽培方法や無農薬かではなく、使用されている成分を重要視するようにしましょう。

農林水産省 無農薬栽培ガイドライン

注意しなければならない配合という言葉

合成化学成分で出来たシャンプーに、 1滴だけ有機栽培で作られた植物エキスを配合しただけでも「○○配合」と言えるということです。
日本の法律では正に、そのような 1滴だけでも配合と言うことが許されます。
お風呂の 湯船一杯分にに 1滴だけ垂らしても〝オーガニック配合シャンプー〟と言って販売できてしまうのが実情なのです。
実際オーガニック成分はほんのわずかしか入っていない商品もありますので、言葉の響きだけでイメージしたシャンプー選びでなく、成分を重視したシャンプー選びを大切にしましょう。

泡立ちの良すぎるシャンプー、香りの強いシャンプーは避けましょう!

先程のオーガニックのお話など、こうした現代のシャンプー実情を知ると、疑心暗鬼になり頭皮に安心安全なシャンプーはないのでは?と思われてしまうかもしれません。
ここでわかりやすい選び方をご紹介します。

泡立ち最高=頭皮には最悪と覚えておきましょう。
泡立ちの素になる界面活性剤配合の少ない、低刺激なシャンプー選びをしてください。シャンプーに含まれる香料も注意が必要です。
香料には大きく分けて2種類あります。
一つは合成香料といって人工的に作られた香りであり、原料は鉱物油と呼ばれる石油です。これらは経皮毒の原因です。
石油系のものは分子量も非常に小さいため皮膚を通じて体内にも蓄積されやすく、そして体は異物が入ることで分解しようとする力が働きます。
分解するためにはたくさんの酵素が用いられ、その結果免疫力の低下や女性なら低体温症などを引き起こすんです。怖いですよね…。
しかし、シャンプーなどヘアケア剤に使われた時には、裏の全成分表示を見ても香料としか書かれていません。
では、どうやって見分けるのか? お風呂上がり、いつまでも香りが残っているタイプは合成香料が使われています。
その一方で、天然香料と呼ばれる天然のアロマなどを用いたシャンプーもたくさんあります。
湯船に浸かり一日の疲れを癒やす時、天然アロマを用いたヘアケア剤を使うことでリラックス効果もより増してくれます。
そして、天然香料を用いたシャンプーはいつまでも香りが残ることはありません。

シャンプーは、良い香りだからと選ぶのではなく、天然香料にもこだわるのがいつまで も綺麗な髪を維持していく秘訣です。

お風呂で頭皮のオイルマッサージ 週1回やれば頭皮のバリア機能が整う

育毛効果もあり、抜け毛予防効果もあるオイルマッサージをオススメします。

オイルを頭皮に数滴垂らしてマッサージするだけの簡単な方法をご紹介します。過剰に出た皮脂だけを取り除き、頭皮を菌などから守るために必要な皮脂は残してバリア機能を正常に保つことができるのは、これが一番です。
シャンプーで落としきれない過剰な皮脂は、酸化して頭皮の炎症や臭い、フケなどの原 因になります。

頭皮に負担をかけずに余分な皮脂を落とすには「油で脂を落とす」。つまり、 同じ成分で浮かせるに限ります。
皮脂に近いオイルを使えば、落としすぎやベタつきもな く、頭皮の乾燥も防げるのです。

またオイルには血行促進効果もあるので、ぜひ取り入れてください。
ただし、注意すべき点もあります。オイルは経皮(皮膚から吸収)するので、香料や添加物、着色料のない100%ナチュラルなオイルを使用してください。

オイルマッサージ方法

❶ まず髪と頭皮をザーッと濡らし、少量でオイルが頭皮全体に行き渡りやすいようにします。そしてティースプーン2杯から3杯のオイルを頭皮全体に指の腹を使いなじま せます。
この時に指の腹でこするのはNGです。またマッサージの前に優しくブラッ シングしておくことで、髪についた汚れやほこりを落とすことができます。

❷ 数分そのまま放置しておくことで、余分な皮脂が浮き上がります。

❸ 放置タイムが終わりましたら頭蓋骨トリートメントと同じ方法でオイルマッサージしていきます。

❹ その後、シャンプーで洗い流して完了です。シャンプーは2回すると良いでしょう。

使用するオイルはアーモンドオイル、ホホバオイル、アルガンオイル、オリーブオイル、ココナッツオイルなど種類がありますが、私が一番おすすめするのはアムラオイルになります。

アムラオイルをオススメなワケは?

インドには薄毛の人が少ない。
アムラはコミカンソウ科コミカンソウ属の落葉高木です。
インド原産で伝統的な医学であるアーユルヴェーダでも有名ですが、アムラの果実に豊富に含まれるビタミンと強力 な抗酸化作用は、頭皮のアンチエイジングを促し、抜け毛の少ない強い髪を育てるための 毛母細胞を活性化する働きがある他、白髪を抑制して髪の色を維持する力もあると言われています。
インドのアーユルヴェーダにおいては細胞に活気を与え、内臓機能を整えることから、老 化予防として古くから用いられてきました。
インドに薄毛の人が少ないのを見ると、こうした伝統医学を取り入れることも髪には最適とわかります。

オイルマッサージで 1万円以上のオイルを頭皮に使う人もいますが、お金をかける必要ありません。
アムラオイルであれば普通のオイルの値段で購入できますので安心です。

 

女性には最新毛髪治療薬デュタステリドとフィナステリドの医薬品は危険!

男性型脱毛症(AGA)に関して、日本皮膚学会は2010年に医療分野での治療法をま とめたガイドラインを作成しました。
その後2017年に改訂され、新しい薄毛治療の医 薬品や女性型脱毛症診療のガイドラインも加わることになりました(日本皮膚科学会『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)』)。

それまで男性の脱毛症のみだったガイドラインに女性型脱毛症も加わったということから、女性の薄毛人口が増加傾向にあることがおわかりいただけると思います。

このガイドラインによれば、男性型脱毛症の治療薬としてのミノキシジル外用薬はミノキシジル濃度5%であるのに対して、女性型脱毛症の治療薬としてのミノキシジル外用薬はミノキシジル濃度1%となります。
また、新たに男性型脱毛症治療薬でAGA内服治療薬の「デュタステリド」が認可を受けました。日本のクリニックで処方される商品名は通称「ザガーロ」になります。

フィナステリドとデュタステリドはどういう仕組みで、違いはどうなのでしょう?

まず男性ホルモンのテストステロンと結びついてジヒドロテストステロン(DHT)に 変換する「5αリダクターゼ酵素」。ジヒドロテストステロンは男性型脱毛症を発症させ る原因の一つとされており、5αリダクターゼ酵素の働きを抑えることは男性型脱毛症の 改善にとって効果があります。
この5αリダクターゼは 1型と2型の種類が存在していて、 フィナステリドはその2型だけを阻害する医薬品です。
しかし、新しく登場したデュタス テリドは 型と2型の両方を阻害できるということで注目されました。
1型を阻害すると頭頂部の薄毛には効果があるのですが、前頭部の生え際部分には効果がありません。
デュタステリドは2型も阻害し、前頭部の薄毛にも効果がある治療薬になります。

このようにデュタステリドは薄毛の特効薬や救世主と騒がれましたが、フィナステリドにも長所があります。フィナステリドは〝5年以上の長期の有効性がある〟のに対し、デュタステリドは〝1年後も有効である〟にとどまるという研究報告があるのです。

それによればデュタステリドは内服後から半年は発毛効果がありますがそれ以降の効き目はほぼ横ばいという状態に対して、フィナステリドの場合は持続的にジワジワと、 5年以上の長期服用でも効果を落とさず、デュタステリドの効果に迫るといいます。
デュタステリドが短期型であるのに対して、フィナステリドは長期型と言えます。
デュタステリドとフィナステリドのどちらを選択するかは、男性型脱毛症で医薬品治療薬の場合はクリニックの医師に相談して決めるのが良いでしょう。

先述の薄毛治療の男性型のガイドラインでは、デュタステリドもフィナステリドも「 A判定」(行うように強くすすめる治療)に分類されています。塗り薬のミノキシジル外用薬も同じ 判定です。

しかし、女性型脱毛症に関しては、ミノキシジル外用薬は 判定ですが、デュタステリドとフィ ナステリドの服用は「 D判定」(行うべきでない治療)とされています。

女性用の薄毛治療 内服薬は「パントガール」という、男性のプロぺシアのような医薬品服用薬もあります。

ここで気をつけていただきたいのですが、A判定だとしても医薬品治療、特に内服薬に 関しては「副作用」という問題がありますので医薬品治療に関しては自身で決めるのではなく、医師とよく相談してから決めるのが良いでしょう。

間違っても海外個人輸入などの医薬品は買うのを避けましょう。
クリニックの医師の処方された医薬品を試されるのをオススメします。また、医薬品は副作用がどうしてもありますので副作用が心配な方はやはり、普段の生活スタイルの改善から始めるのが良いでしょう。
食生活、睡眠、運動などを取り入れていく事で薄毛、抜け毛を改善できます。

医薬品に頼らず普段の食生活で改善! イチジクは女性の抜け毛に効果的

女性ホルモンバランスの乱れによる抜け毛に効果があるのがイチジクです。
夏が旬のイチジクですが、ドライフルーツのイチジクでも女性ホルモンバランスの乱れを正常化にするには最適で、人間に必要な「ビタミン」「ミネラル」「アミノ酸」がバラン ス良く入っています。

イチジクのあのツブツブには女性ホルモンのエストロゲンと同じ働きをする植物性エストロゲンが含まれ、女性ホルモンの乱れを正常に働くようサポートするので、ホルモンバ ランスの乱れによる抜け毛や薄毛に効果的で、育毛・発毛を促進するとされます。
また、イチジクの果汁から抽出したベストアルデヒドは血液をキレイにし、美容にも効 果を発揮し、胃腸病にも効能があるといわれます。
さらにイチジクは食物繊維のペクチンを含んでいて、腸の働きを活発にするため、よく熟した実を1日に2~3個食べれば便秘にも効果があります。
立ち仕事でむくみ疲れた足やブヨブヨ頭皮にも効果的です。
イチジクはミネラルの一種のカリウムが豊富です。
体に塩分がたまるとむくみや高血圧 になりますが、カリウムは体の塩分を排出してくれる働きがありますので、むくみの解消 にとても効果的です。
カリウムが不足すると筋肉が収縮し寝ている時など、こむら返りを起こしやすくなります。血液を送る役目のポンプであるふくらはぎの筋肉が柔軟でないと、頭皮に栄養素を送ることがうまくできなくなります。

立ちっぱなしの仕事やヒールを履くために足がむくんでいる、頭皮がむくんでブヨブヨしている。そんな方はぜひ、ちょっとした間食に甘い物やスナック菓子でなく、一年中食べられるドライフルーツイチジクを積極的に取り入れてみてください。

肥満は薄毛の原因になる

生きていくためには、食事は重要です。
しかし日本でのありふれた食事メニューではついつい食べすぎてしまいます。ましてやコロナ禍などでリモートワークや自宅に引きこもりがちになると、隠れ肥満や肥満による糖尿病になる人が増加傾向になります。

肥満は薄毛リスクをも上昇させます。

東京医科歯科大学や東京大学などの研究チームが、脂肪分が多いエサを食べて太ったマウスの実験で薄毛・脱毛を促進するメカニズムを解明したと発表しました。
若いマウスや 成長して大人になった加齢マウスに高脂肪食を与え、生活習慣が毛髪にどんな影響を与え るかを検証したところ、加齢マウスは高脂肪食を 1カ月間食べ続けると抜け毛が再生しにくくなって毛が薄くなり、若いマウスも高脂肪食を数カ月間続けると薄毛になったという 結果でした。
マウスとヒトの毛包は、毛の生える仕組みなどが類似し、ほぼ同じであると考えられていますので、人においても肥満になる食生活や脂肪分やカロリーの多い食生活は薄毛を招く可能性があると思われます。

若い時から、髪の素になり老化防止にも働く幹細胞が減らないように、バランスの良い食生活が必要になるのです。
幹細胞が残っている毛包であれば改善の余地がありますが、幹細胞がなくなって毛包自 体が小さくなりすぎていたり消失してしまっていると元に戻れないとも言われています。 食生活の改善は、毛包自体が小さくなったり消失したりするのを防ぐことができます。

カロリーの高すぎる食生活は薄毛要因になりますので避けましょう。

医師も注目! カシスは最高の育毛ドリンクです。

食べすぎていけないのは自分でもわかっている つもりでも、手軽だからとついつい糖質の多い食 べ物を食べすぎてしまうことは、「糖化」→薄毛の 原因になります。

糖化 = 薄毛 薄毛予備軍

さて、これはなぜでしょう? 「糖化」と聞くと、 何やらあまり良い意味の言葉には聞こえないと思 う方も多いでしょう。
糖化とは、体内のタンパク質と余分な糖が結びつき、老化の原因となる物質を生成してしまうことを言います。
最近では、これが頭皮の老化にも大きく影響を与えていることがわかっています。

図をご覧ください。食パンは加熱により糖とタンパク質が結合し、焦げて硬くなります。

 

皮膚や頭皮にも、糖化により同様のことが起こります。

糖が血流に乗って体内のタンパ ク質と結びつくと変性、劣化して老化物質AGEs(終末糖化産物)という物質になりま す。
これがタンパク質に糖がくっつき劣化する「糖化」反応で、体中で炎症を起こし、い わゆる「老化」を促進する原因物質とされています。
それが老化の元、薄毛の原因になり ます。糖化は育毛の敵なのです。
普段から糖質の高い食べ物や飲み物を取りすぎていると、この「糖化」体質になります。

糖化体質になると必ず酸化作用が起こるので、肌や頭皮や血管への悪影響が大きいのです。いわゆる老化です。
血管の糖化は血管にダメージを与えてしまい頭皮の毛細血管を途切れさせてしまいます。
途切れた血管から先には栄養分が行き渡らなくなります。栄養分を運ぶ血液は頭皮の毛細血管には体の主要な部分を巡った最後に行き着くので、糖化によって血管が途切れていればそこでストップしてしまうことになります。

その結果、栄養分という燃料が頭皮全体に行き渡らない状態になり、髪を作る全ての機能に悪影響が出て髪は育ちにくくなりますし、それが原因となり抜け毛を引き起こします。
糖化によって酸化した体質から、抗酸化に体質を戻さなくてはなりません。

それにはアントシアニンが非常に有効です。そのアントシアニンを多く含む果実。それ がカシスです。
カシスにしか含まれない D3R、C3Rという特殊なアントシアニンは、 15分で体の末端にまで血液を届けるほどの血流を良くする働きがあります。

カシスドリンクは、糖化によって酸化した体質から抗酸化体質へ導くための最高の育毛ドリンクです。

女性に人気の火鍋は、育毛にも肥満予防にも効果ある万能鍋です。

火鍋には大蒜(ニンニク)、唐辛子、棗(ナツメ)、党参(トウジン)、良姜(リョウキョ ウ)、龍眼(リュウガン)、枸杞(クコ)の実など、数十種の漢方食材が使用されていて血 行促進や美肌、滋養強壮、老化防止の効果も期待できます。

育毛にも良いとされるシイタケや野菜を含め、さらに脂肪燃焼にも効果があるラム肉などを入れた火鍋をおすすめします。

ニンニクは高い抗酸化作用、免疫力アップ効果、高い抗炎症作用を兼ね備えた、言わずと 知れたスーパーフードです。
美肌作用、アイチエイジング、風邪予防、がん予防、冷え性 改善など様々な働きをする成分が含まれています。
また、ニンニクには抗糖尿病効果として血糖値を下げる効果があることも報告されています。
あの小さな粒にもかかわらず、は かなりの栄養が含まれていて特にビタミンC、ビタミン B6、マンガンが豊富で血液サラサラ効果も期待できます。

唐辛子は、成分であるカプサイシンが育毛に効果のある成長因子であるIGF 1の分 泌を促進すると言われています。
またカプサイシンには体内のコレステロールや老廃物の 排出を促進させる働きが見込まれており、生活習慣病の予防に効果が期待できます。

クコの実は「血」を補う作用があるとされ、心身の虚弱に効きます。
特に不眠、健忘、倦 怠無力感などの症状がある人に良いでしょう。免疫力アップ、高い抗酸化作用、抗炎症作 用があります。
欧米ではスーパーフードとして知られていて、生薬としては目に良い薬膳 食材とされています。
老化と深い関わりを持つ「肝」「腎」に働きかけ、アンチエイジング に効果的です。

良姜は、生姜の仲間であり、体の内側を温める効果があります。
生姜は皮膚を温めて発汗させる作用があるのに対して、良姜は体の内側を温める作用がありますので、冷え性の方に効果的で鎮痛、整腸効果もあります。

ナツメはいろいろな漢方薬の中に使われています。生命活動に不可欠な「気」と、栄養 を運び精神活動に関係する「血」の両方を補う力があり、「1日3粒食べれば老い知らず」 とも言われています。強壮作用や鎮静作用があり、生理痛にも効果的です。

龍眼は「血」を補う作用があるとされ、心身の虚弱に効きます。特に不眠、健忘、倦怠 無力感などの症状がある人に効果があります。

党参は血圧降下作用、疲労回復の他、食欲不振、末端冷え性などに効果があります。

漢方食材の他にも、火鍋で使われているラム肉は良質なタンパク質や必須アミノ酸、ミ ネラル、ビタミンなどが豊富に含まれていますが、注目は Lカルニチンです。
Lカルニチンはエネルギー産生(脂質の代謝)の役割を担っていることから、脂肪燃焼効果としてダ イエットや生命活動に欠かせない成分であると言われていますが、年齢と共に減少します ので、これを増やすにはラム肉が一番有効なのです。 Lカルニチンを豚肉で摂取する場合 は700g 食べないといけないのに対し、羊肉の場合は 1日100gで必要目安の200
mgが取れるので、脂肪燃焼にはラム肉は効果が高いのです。 他にもラム肉には髪に大切な亜鉛やタンパク質、ビタミンも豊富に含まれているので、火鍋を食べることにより漢方パワーと肉のパワー、野菜のパワーが一度に取れるバランス最高の育毛食になります。

また肉料理は、焼くより茹でた方が糖化しにくいです。基本的に高温で調理した料理ほど糖化になりやすく、特にステーキなどは高脂肪でもあります。焼くよりも茹でるしゃぶしゃぶなどの鍋料理がおすすめです。

まとめ

いかがでしたか?
大切な事は予防です。
髪のピークを迎える前にきちんとした髪と頭皮の予防ケアをしておく事により40代になって髪のボリューム不足や抜け毛に悩む事が無くなります。
食生活、睡眠、生活スタイルの改善においても早めの対策改善、早めのケアが大切です。
詳しくはコチラの本も是非、ご覧下さい。
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