肥満は脱毛を引き起こす原因にもなります。

コロナ禍の影響でリモートワークや運動不足により体重が増加傾向の方は多いです。
運動不足、食生活の乱れにより体調を崩す方も多くそれがもとで病気になる方もいます。
また、体重の増加、運動不足により糖尿病にもなる危険性も否定は出来ません。
そして何より、肥満により脱毛を引き起こす事がわかりました。
今回は肥満と脱毛の関係性について解説します。 

肥満と脱毛の関係性とは?

東京医科歯科大学などの研究グループは、高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムを解明し、肥満を引き起こす要因が毛包幹細胞にも働きかけ、脱毛を促進していると研究発表されました。

https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2021/010194.php

保健指導リソースガイドより参照

体を構成する多くの臓器は、加齢にともないその機能や再生能力が低下し、さまざまな加齢関連の疾患を発症するようになりす。年齢とともに基礎代謝量が低下し、中年期に太りやすくなることはよく知られています。運動やダイエットをしても若い頃より代謝が落ちているので中々、体重や体型が思ったほど落せないですね。
今までは肥満は糖尿病や高血圧の健康危険リスクを上げる要因でしたが、髪の脱毛症にも深く関わってきているのが分かりました。

髪を作る毛包幹細胞や色素幹細胞がなくなる!

若い頃は細胞分裂が盛んに行われる為にお肌もハリのあるピチピチでみずみずしい肌です。
もちろん、頭皮も同じように若い頃は頭皮細胞も細胞分裂が盛んに行われているので髪の毛の1本1本にハリコシがあり髪はフサフサに維持されています。
しかし、20歳を境に細胞の数は徐々に減ってきます。

細胞の数が減ると当然ながら細胞分裂は盛んに行われる事はなく、そして古い細胞が蓄積されてきます。
新しい細胞が古い細胞が蓄積して邪魔しているので活性化出来なくなります。
そして、老化現象の原因であるターンオーバーの長期化になります。
20歳前後は28日周期で細胞はどんどん新しく生まれ変わっていたのが20代を境にターンオーバーの周期が長くなってしまうのです。
お肌にはシワやシミ、たるみが出始めるのがこのターンオーバーの長期化が原因でもあります。
頭皮も同じように20代を境に頭皮のターンオーバーも細胞の減少によりターンオーバーは長期化していきます。
また、頭皮細胞に大切な髪を作る細胞でもある毛包幹細胞、色素幹細胞までもが無くなり数も減っていきます。

毛包幹細胞や色素幹細胞がなるなるとナゼ、髪は薄くなる?

髪は毛包幹細胞と色素幹細胞が細胞分裂をして初めて髪を作るもとが生み出されます。毛包幹細胞と色素幹細胞の数が減れば髪は作れなくなるのです。
ですから髪が薄くなってきたからと育毛剤を毎日頭皮に塗っても効果が出ないのはこの毛包幹細胞と色素幹細胞が少なくなっているので髪をなかなか再生出来ないのです。

毛包幹細胞と色素幹細胞がなくなってしまったら髪はもう生えない?

髪を作る細胞がなくなっては髪が作れないという理屈はお分かりになられたと思いますが、では髪を作る細胞がなくなったから髪は生えないのか?
そう落胆する事はありません。
近年、注目されているヒト幹細胞培養液の登場により毛包幹細胞や色素幹細胞が再生される事で注目されています。 

https://www.riken.jp/press/2021/20210210_3/index.html

(周期的な毛包再生を可能とする上皮性幹細胞の増幅と特定) 理研化学研究所より参照

加齢や肥満により髪を作る細胞がなくなる。

加齢により髪を作る毛包幹細胞や色素幹細胞が汗やフケと共に体外に排出されてしまい新しい髪が作れない状態になります。また肥満によっても脱毛のスイッチがONになります。
肥満を引き起こす要因が毛包幹細胞にも働きかけ、脱毛を促進していることがて分かってきました。
さらに、早期から肥満を予防する介入を行うと、毛包幹細胞を維持できて脱毛症の進行を抑制できることも研究発表されました。
先の東京医科歯科大学の研究発表では、まずは肥満を早期から予防する食生活や生活スタイルが脱毛を引き起こすきっかけを抑制する事がわかります。

肥満による脱毛を引き起こさない為にはまずはバランスの良い食事が大切

食生活の乱れは肥満にも繋がりやすいのです。
ストレスなどによる暴飲暴食も肥満に直結しますので日々の食生活の見直しをする事をしましょう。
また、肉よりも青魚を食べることをオススメします。イワシやサバなどの青魚にはオメガ3脂肪酸が含まれていて鉄分とビタミンB12も豊富に含まれています。また鉄分は髪の毛包に蓄積されて赤血球にある酸素を運ぶ物質となり抜け毛予防にもなります。
納豆や豆乳などの大豆タンパク質もイソフラボンが多く含まれているので抜け毛予防、ダイエットにも効果的ですのですすんで食生活に取り入れましょう。

毎日の適度な運動は肥満と抜け毛予防には効果的

毎日に適度な運動は肥満予防にもなりますし、血流を良くする為の筋肉を作ります。
特に足のふくらはぎは血流を良くするポンプと言われる位に大切な部分ですのでふくらはぎを毎日、適度に運動で動かしたりマッサージするのは有効です。
毎日の通勤を一駅歩いて通う、エレベーターを使わずに階段で登り降りするだけでも変わります。

毎日の積み重ねが肥満予防と脱毛予防に繋がります。