女性ホルモンは大豆イソフラボンだけではない!女性の髪の悩みとエクオールの関係性とは?

女性ホルモンのエストロゲンに類似した物質がいろいろあります。そのひとつが「大豆イソフラボン」ですが女性ホルモンのエストロゲンは髪の維持にも深く関係しています。ホルモンバランスの乱れによる影響で髪の抜け毛や薄毛に悩む女性は多くいます。このエストロゲンに類似した大豆イソフラボンを多く含む食品を摂取すれば抜け毛や薄毛は防げるのでしょうか?
実は大豆イソフラボンだけを摂取しても効果がある人とそうでない人がいるようです。
今回はこのエストロゲンと大豆イソフラボンの関係とエクオールについて解説していきます。

大豆イソフラボンは大豆を摂取すれば大丈夫?

大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに類似しているという事で「大豆類を食べると良い!」とよく話題になっています。
アメリカでも大豆イソフラボンはホットフラッシュ、自律神経失調症状を緩和し、更年期症状に効くとされ、サプリメント業界は大きな市場になっています。
女性ホルモンは閉経後に少なくなり、その影響は体の至るところに現れてきます。
また、女性ホルモンの分泌が少なくなる事からホルモンバランスが崩れてしまい、それによって髪の毛も艶感が無くなり、細毛やうねり毛などのパサついた髪の状態になりやすく、また抜け毛や薄毛の原因にもなります。

そこで、大豆イソフラボンを摂取して補おうとするのですが、大豆イソフラボンを多く摂取していても、その恩恵を受けれない人もいるようです。

それは、大豆イソフラボンがエクオールという物質に変わる事が出来ない人です。
大豆イソフラボンも大切ですが、このエクオールという物質に変わる事が重要なようです。「エクオール」は大豆イソフラボンが、腸内細菌の力で変換されて生まれる成分。この「エクオール」は、女性の健やかさと、美しさを保つ成分として期待されています。
エクオールについては大塚製薬から研究発表されています。

 大塚製薬では「エクオール」について研究を行っています。このたび、閉経後女性における毛髪の密度の低下、軟毛化、白髪化などとエクオール産生能の関係について明らかにし、その観察研究論文が、日本美容皮膚科学会誌に掲載されました。

大塚製薬より引用

大豆イソフラボンの恩恵を受けられない人が50%も!

近年の研究で、大豆イソフラボンのことがさらによくわかるようになってきました。腸内細菌によって、大豆イソフラボンが「エクオール」という物質に変わり、これがエストロゲンとよく似た働きをしていることが解明されたのです。また、この腸内細菌を持たず、大豆イソフラボンがエクオールに変わらない日本人が約50%もいることもわかりました。
この50%の人は、納豆や豆腐などの大豆製品を一生懸命、食べても、エストロゲンに似た作用の恩恵を受けられないのです。欧米人は、日本人以上にエクオールを産生できる人が少なく、70~80%も作れない人がいるようです。

エクオールが産生出来るかは検査キットでわかるようです。

エクオールを産生できるかどうかは、尿検査でチェックすることができます。エクオールは、体で作用した後、尿から排出されるため、尿検査で測定が可能です。

大塚製薬 エクオール検査キット

エクオール産生が分かれば大豆製品を食事から摂ればOKです。

1日の必要量の目安は、木綿豆腐なら3分の2丁、納豆なら1パック程度です。
エクオールを産生できる人でも、大豆イソフラボンは体内にとどまっていないため、毎日、大豆製品を食べる必要があります。毎日、必要量を摂るのが大変だったり、更年期ケアの基本としてエクオールを摂りたい人は、サプリメントを利用する手もあります。

このエクオールを作る腸内細菌を持たなかったら、どうすればいいのでしょうか?

エクオールを腸内で作れない人でも、エクオール含有のサプリメントを活用すれば、エクオールを直接摂取できます。
大豆製品や大豆イソフラボンでなく、エクオールそのものをサプリメントで摂るという方法があります。大豆を乳酸菌で発酵させることで作られた、エクオール含有サプリメントがさまざま販売されています。
普段の食生活からも毎日すすんで摂取しましょう。
食生活を見直し、ホルモンバランスを整えるために必要な栄養を摂ることで、回避したり、抑えたりできる可能性があるといわれています。
植物性エストロゲンは、さまざまな種子、ナッツ、果物、大豆、オーツ麦、大麦、マメ科の植物に多く含まれていますので毎日すすんで摂取しましょう。

積極的に摂りたい栄養は?オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸(油分)の豊富なサーモン、サバ、ニシン、イワシ)やエゴマやエゴマ油を積極的に食事に取り入れましょう。
オメガ3脂肪酸は、情緒のコントロールに大事な役割を果たしていますのでオススメです。栄養学では健康のために意識して摂るべき必須脂肪酸として位置づけられています。
血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制など幅広い効果が期待されています。

わかさの秘密より参照

他にも積極的に摂りたい栄養は?無精製の炭水化物

女性ホルモンのひとつ、エストロゲンは、主に副腎で作られます。ですから、副腎の働きを助けるような食生活をすることは重要です。糖質の摂取を減らし、白いパン、白米、パスタ、小麦粉といった精白された炭水化物を避けて、玄米、茶色いパスタ、全粒パンといった「全粒の」炭水化物に置き換えると、血糖値のバランスが保たれ、副腎の働きを助けてくれます。

また、ダイエットにも繋がりますのでオススメです。

婦人画報より参照

まとめ

 大豆イソフラボンを多く含む食品を普段の食生活から摂取するのは大切な事です。大豆イソフラボンを毎日摂取していても髪の毛の状態が悪い場合や抜け毛が止まらない場合にはエクオール検査キットで検査して判断してみる事をオススメします。

エクオールの産生が出来るか出来ないかが分かればその後の対処法が適正に判断出来るのでオススメです。